群馬大学大学院医学系研究科 病態制御内科学(旧第一内科)

新着情報

2015/02/26平成23年12月から平成26年12月までの期間に妊娠22週以降に妊娠糖尿病と診断され、当院で出産された患者様へ(臨床研究に関する情報公開)

当院では,群馬大学医学部臨床研究倫理審査委員会の承認を得て,下記の臨床研究を実施します。皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。この研究に関して,個人情報の利用に関する点も含めご質問やお申出等がありましたら,以下の問合せ先へご照会ください。

 

【研究課題名】

妊娠糖尿病(gestational diabetes mellitus: GDM)でのインスリン使用方法と新生児合併症の関連を検討する 

【研究責任者の所属・職名・氏名】

群馬大学医学部附属病院医療人能力開発センター 医員 大崎 綾

 

【研究の目的・方法】

 妊娠糖尿病は、妊娠中に初めて発見または発症した糖尿病に至っていない糖代謝異常で、妊娠中の患者さま本人にもその赤ちゃんにも様々な合併症を発症するリスク因子であることが知られています。妊娠糖尿病の患者さまは、食事治療で血糖値が良好に至らない場合はインスリンを少量ずつ使用していきますが、インスリンの必要量が増えるにつれ赤ちゃんの合併症が増加することが報告されています。

 当院では、各食前血糖値と各食後2時間血糖値を自己測定し、空腹時血糖値100mg/dl以下かつ食後2時間血糖値120mg/dl以下となるようにインスリンを必要量使用しています。しかし、インスリンを使用する患者さまのなかに、空腹時血糖値が良好で、食後2時間血糖値が120m g/dlを超えたときのみインスリンを使用している患者さま(追加打ち群)がいらっしゃいます。従来の食直前にインスリン皮下注射を行う患者さまの群(従来インスリン群)と比べインスリン使用量がごく少ないことが特徴です。追加うち群はインスリンを使用しているものの、食事管理のみでの治療を受ける食事治療群に近い血糖コントロールがなされており、追加うち群で赤ちゃんの合併症が増加するかどうかは現時点で不明です。

 そこで、本研究では、群馬大学医学部附属病院内分泌糖尿病内科で食事のみ群、追加打ち群、通常インスリン治療群の3群間で赤ちゃんの合併症の発現に差異が生じるかどうかを目的とし、研究を行います。

  本研究は、群馬大学医学部付属病院内分泌糖尿病内科で、平成23年4月から平成26年12月までの期間に妊娠22週以降に妊娠糖尿病と診断され、当院で出産された患者さまが対象となります。対象患者さまの妊娠経過ならびに赤ちゃんの出生時の診療情報(対象患者さまに関して:体重、BMI、家族歴、生活歴、血液検査所見、インスリンの使用の有無、出産時妊娠週数等、赤ちゃんに関して:身長、体重、Apgar score、合併症の有無、NICUの入室の有無等)をカルテから抽出・集積して検討を行います。外来診療と検査は保険診療の範囲内で行われ、本研究で新たに発生する検査料金はありません。また、臨床研究参加の同意はいつでも撤回することができます。倫理委員会承認後のホームページ公開より平成27年8月31日までの期間で、対象の患者さんから研究協力に対する同意撤回の申し出があった場合には、研究対象から除外いたします。同意が得られないからといって、その後の医師の対応が変わるようなことは、全くありません。同意撤回などご質問がある際は下記問い合わせ先までご連絡下さい。なお、研究から生じる知的財産権は群馬大学または研究者に帰属します。また、この研究に関して利益相反を生じるものはありません。

 

 

【個人情報の取扱い】

 今後妊娠糖尿病患者さんやその赤ちゃんに対してのよりよい診療を行っていくため、この研究および診療によって得られた情報の記録や集積、管理が必要です。そこで、これら研究の結果は、今後の医学の発展・向上のために、貴重な学術データとして使用され、その成果は一般に公開されることがあります。その場合でも、プライバシーの保護のため、個人を特定する情報は削除されます。

 

【問合せ先】

群馬大学医学部附属病院 医療人能力開発センター 大崎 綾

住 所 群馬県前橋市昭和町3-39-15

   機関名 群馬大学医学部附属病院

   所 属 医療人能力開発センター

   職 名 医員

   氏 名 大崎 綾

   電 話 027-220-8501